”<本文中で書かれている「生後100日で死亡した相太君」は、私の息子だと思います。 本に書かれているように、3月11日、津波が襲ってきた日、妻は生まれたばかりの赤ちゃんを抱えて逃げようとしました。
けれど、途中で妻は津波にのまれて赤ちゃんは手から離れてしまった。そして、母親だけが助かったのです。 私が勤務先から帰ることができたのが翌日でした。
生まれて間もない赤ちゃんが津波にのまれたと聞いて、必死に捜し回りました。
すると、瓦礫の中に、赤ちゃんの遺体を見つけたのです。
私は号泣しながら自分の手で抱き上げ、家で遺体の顔などについた泥をお湯で洗いました。 その後、私は勤務先に行かなければならず、家を離れました。
その間に、自衛隊の方がやってきて、息子の遺体は祖父母とともに安置所に運ばれました。
そして、本文に書いてあるように、医師の小泉先生に検案書を書いてもらい、管理人の千葉さんなどに声をかけてもらったのです。 こうした経緯は、『遺体』に書かれている<相太君>の話とほとんど同じです。
当時、生後間もない赤ちゃんの遺体は、うちの息子以外に安置所にいませんでした。そのことを考えても、<相太君>はうちの子供だと思います。 息子の本当の名前は「雄飛」という名前です。
本のあとがきには、「故人については仮名で記している」と書かれているので、おそらく、「雄飛」を「相太」にしているのだと思います。 ただ、もし本当に私の子供だとしたら、その記録が本に載るのならばありがたいと思っています。
石井光太 - 旅の物語、物語の旅 -:『遺体』について大切なお知らせ - livedoor Blog(ブログ)